#01 アメリカ上陸
シカゴ行き当日の朝、僕はUnion Stationに向かった。この駅からは普段乗ってる地下鉄だけでなく、西のバンクーバーや東のモントリオールなどに行くVIA Trainが走り、そしてアメリカ行きの列車もここからでるのだ。今回のシカゴ行き、僕は地上から行くことにした。なぜかって?金銭的な都合です・・・。
まぁ、とりあえず列車に乗り込み自分の席に座る。乗客はそれほど多くなく(というよりも少なかったかな)、ゆったりとした雰囲気が漂う。しかし、ここで油断してはいけない。ガイドブックには列車での旅の注意として「置き引き」をあげているではないか! 油断大敵とばかり、荷物を小脇に抱え、あたりをみわたすこと数時間。・・・だんだん、ばかばかしくなってきたのでやめました。だって、雰囲気が危険じゃないんだもん。僕みたいによわっちぃ人間は防御本能が発達してるから、なんとなくわかるんだよね。で、僕の本能は○をつけたのさ。ただし、一度だけ気をつけました。というのは、国境で入国審査のために止まるんだよね。で、警察とかがだだだーっと列車に乗り込んできて雰囲気が変わったね。そんでもって、僕みたいにI-94Formを持ってない奴は「ちょっと来い」とばかりに車外に連れて行かれて申請書を書かされてしまった。旅慣れた人にとっては普通の行動なんだろうけど、無知な僕にとっては緊張である。まぁ、ホテルも決まってたんで、全然問題なかったけどね。
列車に乗ること11時間、シカゴのUnion Stationに到着。安く上げるためとはいえ、これは長かった。次からは絶対に飛行機にするぞと心に誓ったのがこの時だね。 で、駅をでてキョロキョロ。もう、20時近いので外は真っ暗だ。ホテルはどっちに行けばいいのだろうか?と一瞬悩んだけど、即断即決、僕は歩き出した。今考えると馬鹿なことやってるなぁと思うけど、この時は何の根拠もないのに自身満々で歩き出したんだよね。トロントの旅行記でも書いたけど、僕は生まれつきの方向音痴、案の定方角は逆だったようで自力ではどうすることもできなくなり、結局タクシーにのってしまったのさ。ちなみに、この時が日本以外でタクシーに乗った初めての時。基本的に歩き回るのが好きなんでね(方向音痴だけどね)。
というわけで、とりあえず無事にホテルについてくつろぎのひととき。だって、シカゴって空気がピリピリしてるんだもん。トロントがとっても安全な都市だっただけに、僕の本能は敏感に反応しちゃってね。疲れたから、とっとと寝ることにしました。明日から動き回らないといけないからね。トロント滞在が初めての海外旅行なら、このシカゴ行きは2度目の海外旅行か?とりあえず、アメリカ上陸を果たしたこれまた記念すべき日(1993.09.17)である。